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結婚式の主役のお料理。でも高齢者は気をつけて

2018.09.23

ケアエスコートの竹森です。

そろそろ、秋めいてきました。この夏の猛暑を忘れてしまいそうですね。このまま、ずっとちょうどいい気候だといいのに。さて、秋といえば、食欲の秋。なんでも美味しくなる季節です。(アブナイ、アブナイ、、、)

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さらに秋と言えば、結婚式の一番のピーク時期。特に、10月、11月は気候が良くて、祭日も多く、とても人気です。結婚式は、儀式としての挙式と、みんなが団らんする披露宴やパーティが中心で、当然お料理がとても大切ですね。日ごろは、遠くに住んでいる祖父母や親せきのおじいさん、おばあさんも一緒に食事を楽しみながら、団らんです。

さあ、そこで、年齢の高い方のお食事の準備、大丈夫ですか?当社では、いろいろな研修やミーティングをしていますが、先週は高齢者の食事について、いろいろ話をしました。

年とともに、身体の筋力が低下するのは、若い方でもよく知っています。若いころのように走れない・・とか、疲れやすいのでは?などは、すぐに想像できます。また、老眼になるとか、耳が遠くなるなどもご存知です。でもね、実は、「ご飯を食べること」も弱ってくるのですよ。これは、意外と若い方、知らないです。

 赤ちゃんは、最初ミルクだけ飲んでいて、身体がしっかりしてくるにつれ、少しずつペースト状の食べ物から、だんだん形のある食べ物に変えていきます。赤ちゃんは、ごっくん期、もぐもぐ期、かみかみ期を経て、普通に食べられるようになっていきます。

高齢者は、逆に、筋力の低下から飲み込む力が弱まったり、脳梗塞などの後遺症で、唇や口の中に麻痺があって、うまく噛めないとか、飲み込めないとかがある場合があります。「もぐもぐ期」や「ごっくん期」に戻す必要がある場合もあります。

若い方でも、歯の治療で麻酔をした後、ご飯が食べにくかった経験があると思います。また、大きめの肉などが噛み切れなくて、飲み込むのが怖かった・・なんて経験ないですか?食べ物が気管に入ってむせたり、咳が止まらなくなったり。高齢の方だと、そのまま気管に入って炎症をおこして肺炎になったり、のどにつかえて窒息したり。(大変!!)なので、日ごろ高齢者施設にいるおじい様、おばあ様を結婚式に呼ぶときは、日ごろどんな食事内容かきいておくといいですよ。

 食べやすい料理

とろとろのもの・・・・プリン、ゼリー、たまご豆腐など

口の中で簡単につぶせるもの・・・・煮魚や柔らかい煮物。おかゆ。バナナなど 

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 食べにくい料理

さらさらした液体・・・・水・ジュース・味噌汁など

粘りのある食べ物・・・・おもち、団子、パン、ご飯など 

パサパサして水分を吸ってしまう食べ物・・・カステラやクッキーなど

固い、噛み切れないもの・・・・肉・かまぼこ・こんにゃく・わかめ・生野菜など

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 ちなみに、窒息しやすい食べ物ランキングは

1位 もち

2位 パン

3位 ごはん

4位 すし

 おもちの事故は、お正月の新聞記事によく出ていて、とても危険です。死んじゃいます!!

そして「水やお汁ものは危険ですよ」と伝えると、若い方はびっくりします。実は、サラサラした液体は、気管に入りやすいので、とろみをつけたほうがいいんです。(でも、とろみがつきすぎると、おもちみたいになるので、ほどほどにね)

ブライダル産業フェアに出展した時、とろみ剤の説明と、ステーキのカットの大きさを展示しました。
「こんなに小さく切ったほうがいいんですね!?」と、結構、みなさんびっくりされていました。

左がちょうどいいくらいの大きさ、右が大きすぎるカット(式場で出るサイズ)

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結婚式でケアエスコートして、いつもスタッフが驚くことは、介護の必要なご高齢の皆様でも、とてもたくさん召し上がること。お孫さんの姿も親戚の皆さんの顔を見ることも楽しいけれど、 お食事はきっととてもうれしいんでしょうね。そのためにも、食べやすく小さくカットしてもらったり、とろみ剤を準備したりしてくださいね。

さて、お料理の味って視覚でかなり左右されることってご存知ですか?

先日も、テレビ番組で、インスタントお茶漬けを見た目を変えて一流のシェフが盛りつければ、高級なリゾットと勘違いする、、というのをやっていました。目隠しして 食材のグレードを当てるという番組も人気ですが、視覚をふさがれると、きついのではと想像します。

私も時々するのが、食事を料理を見ながら食べてみて、次に 本やテレビ、スマホに視線を合わせて食べてみること。すると不思議に味が変わります。しっかり料理を見つめて食べた方が、味が濃いのですね。

高齢になると、目も悪くなって見にくくなってきます。結婚式のお料理はとても華やかで、普段とは違ってとてもおいしそうに見えることと思います。ぜひ、おじいさん、おばあさんに楽しんでほしいなあと思います。

 

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