教えて!カイゴ (for wedding)

ブライダル産業新聞 コラム第6回 家族の参列が絆を強くする

2018.04.06

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介護の視点から見るいい結婚式の作り方
連載6

結婚式と家族と絆

これまでの連載では、高齢者や障害のあるゲストについて、注意点などをお伝えしてきました。
そろそろ、「高齢のゲストが参列すると、いろんなことに気を付けなければいけない」
「簡単に事故が起きてしまう」と、少しうんざりされている方も多いのではないでしょうか。

もちろん、高齢者は、若いゲスト以上の心配りが必要となります。
ただ、式場にとって、マイナスな事ばかりではありません。
ゲスト数が増えることを始め、介護の必要な親族が参加することは、
その家族が本当に仲良く、絆が深いと感じられ、結婚式が温かな空気に包まれます。

特に、両親のどちらかに病気や障害などがある場合には、結婚式に出られたこと自体が感動を呼び、
他のゲストも応援をしたい、共感したいという素敵な空気感になっていきます。

結婚式の評価は、新郎新婦への対応ももちろんですが、
ゲストから見た式場スタッフの動きも重要でしょう。
車椅子のゲストに対し、しっかりとサポートしている様子は、
とても好印象で、評価や安心感も上がるはずです。

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写真や贈り物を提案する

介護が必要な方が出席することはとても大変です。
お世話になったお礼の気持ちを伝える何かを新郎新婦に提案してはいかがでしょうか?
花束贈呈やプレゼントなど、ちょっとしたことでいいのです。

また、高齢になると、正装したり華やかな場に出席する機会もなくなります。
単独での写真撮影があると、とても貴重な写真となります。

イベントを計画する新郎新婦もいます。
ある披露宴では、花嫁の中座のシーンでお祖母さんが花嫁をエスコートするシーンがありました。
どちらが介助しているのかわからない状況でしたが、会場は大いに盛り上がりました。

新郎新婦の両親の場合

もし親御さんに病気や障害があったとしても、大切な場面には、できる限り参加していただきましょう。

以前お手伝いしたお母さんは、リクライニングの車いすに横になったまま、ベールダウンをしました。
震える手で、やっとベールを下ろせたとき、その胸を打つ姿にその場にいた全員が号泣しました。
今でも私たちの心に残る名シーンの一つです。

お父さんが車椅子の場合は、他の親族男性がバージンロードをエスコートするのがほとんどです。
できれば、なんとか父親でのエスコートができるように工夫してほしいと感じます。

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お祖母さんからのサプライズ

さて、今回もエピソードを一つ紹介しましょう。

私たちにサポートを依頼をしたのは、両親や新郎新婦ではなく、新婦の叔父さんでした。
老人ホームに新婦のお祖母さんは入所していて、認知症もありました。

孫娘の結婚式に参列しても、きっと何もわからないだろうと、
誰もが最初からお祖母さんの参列は考えていなかったそうです。
でも、お祖母さんがお孫さんたちをとてもかわいがっていたことを気にかけ、
叔父さんが当社にサポートを依頼してきました。
両親には、後で伝えるが、新婦には秘密にしてほしいとのことでした。

打ち合わせが終わる頃、「新婦へのプレゼントをお祖母さんが渡せるようにしたい」
と要望がありました。

花が大好きな祖母なので、花束がいいのでは?ということで、
その場で、花の種類や色、ラッピングまで決めました。

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当日、花屋に手配してもらい、私たちがこっそり持っていきました。
親族控室では、花嫁が久しぶりに祖母の顔を見て、驚き、大喜び。
サプライズは大成功でした。

そして、披露宴のキャンドルサービスの前、そっとお祖母さんに花束を握らせました。

「お孫さんに差し上げてくださいね」と伝えると、ぱっと顔が明るくなり、
花束を花嫁さんに渡しました。

「わあ、おばあちゃん、ありがとう!!」思わぬプレゼントに、花嫁は満面の笑顔。

お祖母さんは自分が何をしたのか、本当は理解できていなかったかもしれません。

でも、家族は、「お祖母さんにプレゼントをさせてあげられたこと」を大変喜んでいました。

結婚式は家族へのお礼の場です。
ぜひ素敵なイベントの提案をしてほしいと思います。

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