教えて!カイゴ (for wedding)

ブライダル産業新聞 コラム第10回 膝を床につけるくらいの姿勢で会話

2018.07.30
aisatsu_arigatou

22221804_1597637243590914_4124174210632528983_n

介護の視点から見るいい結婚式の作り方
連載

【高齢者への声掛け】

介護サポートをする仕事では直接、高齢のお客様にいろいろな「声かけ」を行います。

お化粧室への誘導や、お食事への注意など、先回りをして行います。しかし、通常の式場スタッフの立ち位置や声かけは気を配りながらも、出しゃばらず、依頼があって動くことがほとんどではないでしょうか?

でも、若いゲストと、高齢者では、声かけのタイミングややり方を変えたほうがいいでしょう。理由は、高齢者本人自身が気づいていない(お手洗いに行きたい、具合が悪いなど)ことがある、そして、動作が遅く時間がかかって間に合わないことがあることです。挙式や披露宴では両親の役割は多いので、祖父母まで目は行き届きません。周囲の家族やゲストも、充分な介助ができないこともあります。式場スタッフが気をつけて見守っていると安心です。

showroom_adviser_guide

 

 

 

 

 

 

 

高齢者への声かけ

まず、声をかける態勢について。

ゲストが椅子に座っている時の声かけは、少し姿勢を低くして、案内をしていると思いますが、高齢者の場合には、もっと低い位置で話しかけましょう。高齢者は、どうしても前かがみになり、視線は下になります。しっかり目を合わせるためには、案内する側はかなり低い位置にいないといけません。

膝を床につくくらいの姿勢で、しっかり目を合わせてから、笑顔で話しましょう。

otoshiyori_kagamu

 

 

 

 

 

 

 

また、なるべくゆっくり、はっきりした口調で伝えましょう。女性の高い声は聞き取りにくいので、低めの声で話します。高齢者は理解するのもゆっくりです。理解できる前にどんどん話が進むとわからなくなります。それでも、何度伝えても理解できないこともあるので、その場合には、深追いせずに諦めること。

また、式場にはいろいろな高齢者にとって聞きなれない言葉があります。チャペル、フラワーシャワー、ガーデン、アトリウム、バンケットなどは、何のことかわからないのです。なるべく、日常で使う日本語に直して説明しましょう。料理もしゃれた名前で説明するよりも、「お肉」「お魚」などのわかりやすい言葉で説明しましょう。

声かけのタイミング

式の進行に絡めて、「今、お手洗いに行くといいですよ」「気分転換するなら今がちょうどお勧めです」と積極的に声かけしましょう。

「お手洗い」の声かけは、挙式前、披露宴の開始前、披露宴の中盤に必須です。高齢者は時間がかかるので、少し早めに勧めたほうが安心です。またこの披露宴の中盤は「休憩」にちょうどいいタイミングなので、気になったときは勧めてみましょう。

疲れはトラブルに

認知症の方は、疲れてくると問題行動を起こすことがあります。そわそわしだすと、車椅子から急に立ちあがり、転んでしまうことがあります。また大声を出す、物を投げつけることがあります。ふらっと出て行って行方不明になることもあります。もしも、披露宴中に、落ち着かない、顔がこわばってきた、話しかけても無言、視線を逸らすようなしぐさがあれば、家族に気分転換を提案しましょう。

ganko_oyaji

 

 

 

 

 

 

 

お手洗いの失敗は要注意

高齢者のほとんどはリハビリパンツ(リハパン)をはいているので、少しの失敗は大丈夫ですが、量が多い場合は大変です。

披露宴では、普段以上にたくさんの食事をするので、お通じがよくなります。披露宴の後半は気をつけたほうがいいでしょう。

それにまつわる、あるお祖母さんの話をご紹介します。

老人ホームでは、夜しかお通じがないと聞いていました。本人も「私は(お通じが)遠いから大丈夫」と何度お手洗いを勧めても頑なに「いかない」と言います。挙式から披露宴まで何度も何度も勧めましたがだめ。披露宴では、普段以上に召し上がり、あいさつ回りで動いたので、かなりひやひやしていました。披露宴の終盤、新郎新婦の挨拶のシーンの直前、突然お祖母さんは「出ます、出ます!」と訴えました。大急ぎで、お手洗いで介助。本当にぎりぎりのタイミングでした。

pose_shock_obaasan

 

 

 

 

 

 

 

その後は、すっきりした様子で、花嫁さんの手紙に涙を流していました。

高齢者は自分の身体のコントロールが上手くできません。1~2歳の子供の失敗に似ています。ただ、プライドも尊厳もあるので、けして恥をかかないようにしなければなりません。そのためには、周囲の人々が予測し、先回りして対応する必要があるのです。

 

 


教えて!カイゴ (for wedding)一覧

結婚式での介護やお悩みなど、何でもお気軽にご相談ください。
電話・メール1本で、経験豊富な結婚式の介護のプロがすべて解決いたします。

0120-777-533

お問い合わせフォーム

mautic is open source marketing automation