教えて!カイゴ (for wedding)

結婚式で車椅子を使うなら!!結婚式の介護のプロとして解説します!!

2019.06.24

最近は、結婚式でも、祖父母だけではなく、父母が車椅子を使うことも多くなってきました。結婚式場選びの時、車椅子を考えて、会場の設備が大丈夫か迷っている新郎新婦も多いようです。ただ普段、車椅子操作をしていなければ、式場のどの部分を確認したらいいのか?何に気をつけたほうがいいのか?わからないものです。

ケアエスコートでは、ほとんどの場合、車椅子に乗っていただいてサポートさせていただきます。その経験から、ポイントをお伝えします。

 

【もくじ】

結婚式会場によって介護や介助の方法が変わります!!
 ①ホテル
 ②専門式場
 ③ゲストハウス
 ④キリスト教会
 ⑤神社
 ⑥レストラン
 ⑦挙式と披露宴が離れている場合(教会、神社、レストランなど)

イベントでの車椅子介助のポイント
 ①新郎新婦のご両親が車椅子の場合
 ②移動
 ③写真撮影
 ④送賓

車椅子と結婚式場の設備
 ①車椅子は2種類あります
 ②備品の用意は重要です!!
 ③段差がある場合
 ④階段がある場合
 ⑤レンガや石畳の道
 ⑥車椅子操作に必要なスペース
 ⑦自動扉からの入り方
 ⑧エレベーター

車椅子を介助する方、要注意!!特に気をつけたいこと
 ①初めて車椅子で介助する方
 ②大切にしたいのは、乗っている方が快適かどうか

車椅子での外出の仕方
 ①タクシーを使う場合
 ②自宅に住んでいて車椅子を借りて出かける場合
 ③介護施設に住んでいて車椅子を使う場合
 ④結婚式の会場で車椅子を借りたい場合
 ⑤駅で使う場合で、車椅子を借りる
 ⑥空港で使う場合で、車椅子を借りる
 ⑦百貨店で買い物の時、車椅子を借りる

最後に

 

結婚式会場によって介護や介助の方法が変わります!!

結婚式場には、大きく分けて、ホテル、専門式場、ゲストハウス、神社や教会、レストランなどがあります。最近では、海辺やキャンプ場でも結婚式を挙げる方もいらっしゃるようですが・・。それぞれの一般的な特徴を挙げてみます。

①ホテル

長所・・立地が便利、公共交通機関利用しやすい、宿泊設備がある

問題点・・上下移動や長い距離の移動が多い

ホテルは、駅の近くなどに多く、アクセスがいいところがほとんどです。バリアフリー設備も充実していて、車椅子を利用する方にとっては、安心な結婚会場でしょう。万が一、疲れてしまったとしても、個室を予約しておけば、休憩や宿泊も可能です。

難点としては、上下移動が多いことも。美容院は3階、親族紹介は5階、挙式は8階、披露宴会場は5階・・・と、エレベーターで行ったり来たりすることがあります。また、大きなホテルによっては、エレベーターから会場まで、延々と距離があったり、多目的トイレまで遠かったりします。

また、廊下が絨毯の場合が多いですが、高級でふかふかの絨毯は、車椅子がとても押しづらいので要注意です。

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②専門式場

長所・・結婚式のスケジュールに合わせた導線の部屋配置、設備も充実

問題点・・おしゃれな小道や階段、ピカピカの大理石が危険な場合も

最新のトレンドを取り入れて、美しくおしゃれですが、とにかくデザイン重視。美しい石畳の小道や、写真映えのする階段、滑りやすい大理石のフロアなど、車椅子の方が気をつけるべきポイントがあります。

ウェディングを目的とした会場なので、すべてが結婚式のためにあります。ただ、多くの専門式場では、バリアフリー化も充実していて、動きやすい導線になっています。

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③ゲストハウス

長所・・プライベート感があり、人目を気にせず介助できる

問題点・・トイレや階段、スペースが住宅の作りで介助用ではない

邸宅を結婚式場にしているものをゲストハウスと言います。

お屋敷にゲストを招待する感じなのでプライベート感があります。建物に趣があり、格式が感じられます。また、1組だけの貸し切りになることが多く、リラックスできる会場です。

ただ、階段やトイレは普通のタイプ、エレベーターはなく、介助が大変と考えておいたほうがいいでしょう。

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④キリスト教会

問題点・・宗教設備なので、介護設備が整っていない

ホテルや専門式場にあるチャペルとは違って、本物の宗教的な建物です。格式があり、設備が古いことが多いので、段差や階段、トイレなど、要注意です。

 

⑤神社

問題点・・階段、石畳、玉砂利、古い設備やトイレなど歴史があるゆえの問題。車椅子では本殿に入れない場合もあり。

最近、神社の神前式は、とても人気になってきています。観光客が多い有名な神社は、いろんな設備が整ってきていますが、ほとんどの神社では、設備は古く、トイレも手すりがなく狭いなど。階段や段差、砂利道があり、車椅子の方の場合は、下見が必須です。

神前式では、参進の儀が行われ、新郎新婦、両親、親族の順に行列になります。神社は階段が多い場所です。車椅子の場合、スロープがあるルートへ迂回することになります。ゆっくり行列していくので、置いていかれることはありませんが、迂回するときは、行列から離れて、別ルートで行くことになります。事前にルートを確認しておきましょう。

また、神社によっては、本殿に、車椅子では入室出来ないところもあるので、事前にしっかり聞き取っておいたほうがいいです。

また、本殿にあがるときは階段が多いので、車椅子をかかえて上がらないといけないこともあります。

車椅子で参加する場合
  • 玉砂利道

ポイント16 玉砂利と石畳の道だったら、石畳をおすすめです

ポイント17 いっそ押さずに持ち上げて運ぶ

ポイント18 玉砂利道を押すときは、前輪を上げて

  • 境内

細い溝に前輪が落ちないように

観光客にぶつからないようにしましょう

 

  • 本殿と階段

ポイント19 本殿に車いすのまま入れるか、ききましょう

ポイント20 本殿前の階段は4人で抱えて

ポイント21 車椅子のまま本殿へ入る場合は、靴を履いたままで大丈夫(本人)

ポイント22 本殿では、下見の時に神社スタッフとスペースの相談をして

神社は最も色んな問題がある会場です。詳しくは下記をご覧ください↓↓↓

 

⑥レストラン

問題点・・介助用トイレがない、狭い、段差がある

最近では、ウェディングパーティができるように、設備を整えているレストランも増えていますが、多目的トイレなど、介護設備はほとんどありません。

階段や段差があるレストランが多く、休憩する場所もないものと覚悟しておいたほうがよさそうです。また、挙式会場は教会や神社というケースがほとんどなので、両方に出席する場合は、移動方法も考えておいたほうがいいです。

 

⑦挙式と披露宴が離れている場合(教会、神社、レストランなど)

外式で、挙式会場から披露宴会場まで移動する場合、式場のマイクロバスやシャトルバスに車椅子では乗れない場合があります。介護タクシーや福祉タクシーの手配が必要になります。

 

イベントでの車椅子介助のポイント

①新郎新婦のご両親が車椅子の場合

結婚式では、ご両親のイベントもあります。親御様が車椅子を使って出席する場合、重要な場面での部屋の確認や役割をどうするか、考えておきましょう。

  • お父様の役割・・・親族紹介・バージンロードのエスコート・披露宴での挨拶

お父様のスケジュールには、親族紹介の席で、相手側へ、親族全員の紹介を行う役割があります。結婚式場には、親族紹介用の部屋がありますが、お父様がいるべき場所に車椅子ごと入れる十分なスペースがあるかどうか、式場担当者に確認してください。

キリスト教式の挙式の場合、新婦の父親のバージンロードでの付き添いがあります。車椅子でバージンロードを一緒に行くのか、他の方に頼むのか、演出を変更するのか。お父様と新婦様の重要なポイントなので、しっかり考えておく必要があります。

ケアエスコートでお手伝いしたケースでは、他のご親族が代理でエスコートされた、そもそもバージンロードを歩かない演出をされた、などがあります。

  • お母様の役割・・・ベールダウン

最近のキリスト教式では、ベールダウンがあります。

ブライズルームで行ったり、入場の際にバージンロードで行ったりしています。車椅子が入るスペースかどうかによって、部屋を変えてもらわなければなりません。

  • どちらの場合でも・・ゲストをもてなす・サプライズイベント・送賓

披露宴では、両親の役割は、ゲストをもてなす役回りなので、十分なスペースがあれば車椅子で回れます。ただし、車椅子の操作が必要だし、小回りが利かないので、限られた時間の中で挨拶しようと思うと、かなりの体力を使うことになります。

また、車椅子で使えるお手洗いが遠く離れていたり、介助に時間がかかったりします。サプライズイベントが新郎新婦から準備されていたり、先の進行の準備などで、介添えの方が呼びに来ることがあります。お化粧室などの時は、必ず伝えてから席を離れましょう。

特に、披露宴のお開き前には、両親への挨拶がありますので、この時間帯には必ず席に戻っておきましょう。

 

②移動

親族控室から挙式会場、そこから披露宴会場と、結婚式では移動がつきものです。車椅子の車幅を念頭に置いて、スペースがあるか、確認しながら、通行しましょう。

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結婚式は多くの方が集まるところ。通行する場合は、「車椅子が通りますので申しわけありません。」と、大きな声で知らせてください。通りたいことに周りが気づくまでは、移動するのは止めましょう。車椅子の車幅を念頭に置いて、スペースがあるか確認しながら、通行しましょう。

 

③写真撮影

集合写真撮影を、砂利や芝生のお庭、高い段差のある場所、階段などでする式場では、相談が必要です。一生の思い出になるので、何とか皆さんと写りたいものです。撮影場所を変更するのか、介助方法を工夫すれば、そこまで行ける場合もあります。

ホテル椿山荘での介助をご参考に↓↓

 

 

④送賓

送賓では、両親は、ゲストにお礼を述べて送り出すことになります。

結婚式は、披露宴だけでも2時間半はかかります。着付けや美容院で支度をするところから考えるとかなりの時間がたっています。車椅子だととても疲れてしまいます。体調によっては、途中で席を外し、早めの帰宅をしたほうがいいでしょう。

 

車椅子と結婚式場の設備

ブライダル産業新聞で、ブライダルプランナーさん用に、車椅子について記事を書きました。

 

①車椅子は2種類あります

大きく分けて介助式自走式があります。結婚式場に車椅子があっても、スタッフがよくわかっていないことが多いです。

  • 介助式・・・乗る人が操作しないタイプ。

介助する人がいることが前提の車椅子です。後輪が小さめでコンパクト。狭い会場や人が多い場合には、小回りがききます。手押しハンドルグリップ部に、必ずブレーキがついています。

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  • 自走式・・・乗る人が操作するタイプ。乗る方自身が、操作できる場合はこちらが便利です。

後輪が大きく、「ハンドリム」と呼ばれる、操作用の輪がついているのが特徴です。材質は、樹脂製・ステンレス製・ビニールコーティングのものがあります。

自走式には、手押し部分にブレーキがないものもあるので、自走式を借りて、介助者が操作する場合は、充分注意してください。

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②備品の用意は重要です!!

車椅子以外にも用意しておきたいのは、クッションや大きめのタオルです。

  • クッション

車椅子に長時間座っていると、お尻が痛くなってきます。クッションを敷くことで、おしりの痛みの軽減と振動の防止が出来ます。クッションを敷くほかにも、2時間以上座りっぱなしにならないように、時々車椅子から立ち上がってもらい、姿勢を変えると良いです。

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  • 大判タオル

これは、自身で用意しておくのがお勧め。

大判タオルを4分の1に折りたたみ、端からくるくる丸め、棒状にしたものを、大腿部(太もも)の下に当てたり、背中の隙間にはさんだりします。大切なのは、同じ姿勢で長時間過ごさないようにする事です。

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【以前のケアエスコートのケース

結婚式当日は、車での長時間の移動だったので、リクライニング車椅子を借りることにしました。ご自宅を出発してから、ちょうど2時間くらい経ち、披露宴がはじまるころ、お尻が痛くなってしまい、車椅子から椅子に座りかえました。

普段はご自身の車椅子を使っている方でしたが、借りたものとは、座り心地が大きく違っていました。

使い慣れている車椅子では、座面やクッションがご本人の体形にすでにフィットしていますので、借りた車椅子を使う場合は要注意です。

 

③段差がある場合

1段3~5㎝位の場合は、ティッピングレバーを踏み込めば、乗り越えられます。

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段差では、ティッピングレバーに足をかけて、段差に沿わせ、高さにあわせて踏み込みます。段差以上の高さに車椅子を傾斜させる必要はありません。

ただし、10cm以上の段差になると車椅子の傾きが30度以上になるので、乗っている人は怖さを感じる方もいます。ふわっと身体が浮いた感じになります。

傾きが30度以上になる高さの段差は、車椅子を持ち上げる必要があります。1人では難しいので、2人で、掛け声とともに、車椅子を水平に持ち上げます。

要注意!!

メーカーによっては、機能性を持たせるため、取り外し可能なパーツもあります。例えば、アームレストは羽あげ式・スライド式など設計上、接続箇所が存在し、力が入った方向に抜けてしまう恐れがあります。ハンドル、フットレスト接続部分がないか必ず確認してください。

 

④階段がある場合

車椅子を持ち上げて階段を上がったり下りたりする場合は、最低でも3名の人員が必要です。前輪のサイドに2名、押手ハンドルに1名です。可能なら、4名いたほうが安心です。もし迂回ルートがある場合は、絶対にそちらを利用したほうがいいですよ。

  • 車椅子に乗っている人の姿勢や服装を確認

本人の肘がアームレストから飛び出していないか

本人の足がフットレストにきちんと乗っているか

レッグサポート(足の後ろに貼ってある帯状の布)が、ゆるくないか確認(ゆるいと、かかとが、フットレストから下へはみ出して、危険)

・全体を見て、本人が車椅子の中にすっぽりおさまっているか確認

ドレスがひらひらしている場合は、足の後ろ側へ生地をまとめ、本人の足の位置がわかるようにくっきりさせる。

  • 車椅子の持ち上げ方

4人で持つ場合(☆が後ろ側の2人、♡が前側の2人)それぞれを色分けしています。

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3人で持つ場合

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車椅子のタイプや持つ人の身長によって、多少位置が変わります。一番安定して持てるところを探しましょう。絶対にタイヤは持たないこと!!

  • 上る場合

1.車椅子を階段の真正面にとめ、本人と階段が向かい合う状態にする。

2.乗っている本人に、背もたれにしっかり寄りかかってもらう。

3.車椅子の位置がよければ、ブレーキをかける。

4.4人の場合は、前側面に2人、後ろに2人立ち、上図の位置で車椅子を持って、持ち上げる。3人の場合は、前側面に2人、後ろ1人は両手でハンドルを持って、持ち上げる。

5. 車椅子はなるべく水平に持ち上げる

6.タイミングを合わせるために、必ず「いち、に、いち、に、、、」と掛け声をかけながら、一段づつ上がっていく。

  •  下る場合

★1.が変わります。車椅子を、階段に対して、後ろ向きに停める。本人が階段と反対向きの状態!!で、降りていきます。

要注意!!

下りは特に、車椅子を反対に向けて下るので、下方にくるハンドル側には、かなりの重みがかかります。3人での介助の時は、先頭の人に負荷がかかります。さらに、反対を向いているので、足元も後ろも見えません。横についた2人が注意してあげてください。

また、下りて停車する際は、階段のギリギリは危険です。

  • 階段の幅が重要

車椅子を持ち上げるには、車椅子の横幅+介助者の身体2名分の幅が必要になります。3名体制でも、前輪の両サイドには、必ず2名配置しないと、車椅子は持ち上げることができません。狭い階段では、持ち上げることが難しいのです。

 

⑤レンガや石畳の道

石やレンガが浮いていないか、欠けていないかよく見て押しましょう。

舗道を通行するときは、ある程度スピードが出ているはずです。飛び出ているようなレンガがあると、急停止してしまいます。

華奢な身体の方が乗っている場合は、身体がポンと浮いてしまうことも。体制を保つ力が弱い方だったら、そのまま前方へずり落ちてしまう可能性もあります。それくらいの衝撃がありますよ。

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⑥車椅子操作に必要なスペース

車椅子の大きさは、だいたい縦95㎝×横60㎝です。この大きさは、事務机とほぼ同じ大きさです。さらに、介助の人が後ろへ立って、押す動作が加わりますので、空間として、前後少なくとも150cm 横は80cm以上のスペースが必要になってきます。

車椅子の基本寸法と操作に必要なスペース

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⑦自動扉からの入り方

車椅子を介助しながら、自動扉から入ろうとすると、扉が開かない時があります。ドアにボタンがついてない場合には、センサーが働く場所に介助者が立つ必要があります。

自動扉に向かって斜めに車椅子を停車させ、介助者が自動扉の正面にくるように立ちます。扉が開くまで必ず待ちましょう。

自動扉が開いている最中に動くと、扉にぶつかったりする危険があります。必ず開ききってから移動しましょう。

 

⑧エレベーター

各施設によって エレベーター扉の開閉の時間(秒数)が異なります。

最近では、数秒で閉まってしまうエレベーターは少なくなりましたが、エレベーターに乗り込む際には、扉に挟まれないように注意する必要があります。

車椅子が扉に挟まれると、かなりの衝撃が乗っている人に伝わります。

また、介助する方は、エレベーターの奥行にも気をつけないと、足が壁にぶつかってしまいます。

 

車椅子を介助する方、要注意!!特に気をつけたいこと

①初めて車椅子で介助する方

車椅子の開け方・たたみ方を、借りたときに、操作方法と一緒に、聞くだけではなく、必ず見せてもらいましょう。

特に車椅子を開くときは、指の置き場によっては、指を挟む大事故につながってしまいます。

車椅子で下り坂を下る場合は、車椅子ごと後ろ向きになり、バックでゆっくり下りましょう。

前向きに下ると、乗っている方が前方に前のめりになって、そのまま転げ落ちてしまいます。乗っている人は何も制御できないことを念頭に置きます。

車椅子から降りる際に、絶対、フットレストの上に立たないように気をつけてみてあげてください。車椅子が回転してしまい、大事故につながります。

 

大切にしたいのは、乗っている方が快適かどうか

車椅子に乗ってみたことがありますか?

介助している人が早足で押したり、走ったり、スピードをだされると怖いものです。前輪が何かにぶつかると、例えば、小石にのりあげたとしても、振動や衝撃を感じます。

急に車椅子を傾けたり、持ち上げることも厳禁です。必ず声をかけてから、行います。

 

車椅子での外出の仕方

①タクシーを使う場合

結婚式当日の予約では、タクシーがみつからない場合、断られる事もあります。

また、一般のタクシーは、車椅子に乗ったままの乗車ができません。車椅子を積んでいく場合は、予約するとき、その大きさを詳しく伝えてください。

車椅子の高さによっては、後部シートの高さのある車を配車してくれるので、必ず積めるか確認してください。

注意!!!介護タクシー・福祉タクシーは当日の手配は出来ません。

介護タクシーの予約は、

予約の時、聞くこと、頼むこと

①利用する日にち 

②迎え先と行き先 

③迎え時間 

④利用者の名前、年齢、性別 

⑤車椅子(普通タイプ、リクライニングなど)は、利用するのか

⑥車椅子は持参か、介護タクシーにレンタルするか

⑦医療機器の使用の有無 

⑧同乗者は何人か

⑨片道か、往復か

⑩当日の連絡先

ひとまず決まっている事だけ伝えれば良いのですが、検討中でも介護タクシーに伝えておいた方が良いことが2つ。

リクライニング車椅子を使用する場合(持参、レンタル問わず)

・車椅子の方以外の同乗者が3人以上になる場合 

この2点は、会社によっては、対応できない場合があるからです。

結婚式でのタクシー利用について↓↓

 

②自宅に住んでいて車椅子を借りて出かける場合

介護保険を利用した福祉用具貸与サービスは、指定を受けた事業者しかできません。介護保険を利用している方は、ケアマネージャーに相談します。

それ以外の方は、地域包括支援センターに相談するといいでしょう。

地域包括支援センターとは、医療・介護・保険・福祉の総合相談窓口です。お住まいの市区町村にあります。65歳以上の方の相談窓口で、車椅子に乗る方自身の住んでいる市区町村で相談が必要です。料金の確認もしてみてください。

 

③介護施設に住んでいて車椅子を使う場合

施設の車椅子を外出の時だけ貸してもらえるか・持ち出すことが出来るか、聞いてみてください。

 

④結婚式の会場で車椅子を借りたい場合

結婚式場で借りたい場合は、担当のウェディングプランナーさんへ伝え、予約します。当日は、到着してからどこに行けばよいのか、予め確認しておくと、慌てなくて済みます。

ただ、台数に限りがある、借りたいタイプではないなど、ありますので、しっかり確認しましょう。

 

⑤駅で使う場合で、車椅子を借りる

駅構内で乗換時に利用する場合や、構内が広い時には、乗車するまで、改札に入ってから、借りることが出来ます。

車椅子を借りる場合は、改札窓口で伝えます。。

駅員さんが、乗りたい電車の座席まで付き添ってくれます。その後、車椅子はその駅員さんが引き取ってくれるそうです。

降車駅で、車椅子が必要な場合は、駅員さんへ伝えておくと、降車駅で、車椅子をもって、駅のホームの停車位置で、待っていてくれます。

 

⑥空港で使う場合で、車椅子を借りる

空港では、利用する航空会社で車椅子を借ります。搭乗手続きを行う際に、車椅子を借りたいと伝えると、搭乗するまでの間、車椅子が借りられるそうです。まずは、空港に問い合わせてみましょう。

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(写真は成田空港)

 

⑦百貨店で買い物の時、車椅子を借りる

デパートでも車椅子を借りることができます。電話でお客様サービス担当に聞くと色々教えてくれます。

新宿の小田急百貨店に、車椅子について聞いてみました。まず、新宿の地下西口駐車場に駐車。車から降りて自動扉を入ると、インフォメーションカウンターがあるので、そこで車椅子の貸出のお願いをすると、車椅子を運んできてくれるそうです。

台数が限られているため、来店日を伝えれば、車椅子貸出の予約も受け付けているそうです。ちなみに、車椅子に敷くクッションの貸出は、無いそうです。

吉祥寺の東急百貨店の場合は、1Fに「インフォメーションカウンター」に来て、「車椅子を借りたい」ことを告げ、借りたい人の①名前②住所③電話番号を記入するそうです。

ここでは、身分証明書は不要だそうです。数に限りがあるので、待つ場合もある、との事でした。事前に日程が分かれば、《代表電話》へ連絡し、予約もできるそうです。

 

最後に

新郎新婦が結婚式場を選ぶときは、やはりお二人の希望が一番大切です。

結婚式は、なんといっても新しい人生に向かう新郎新婦のものです。ドイツで結婚式を挙げた方のブログを読むと、「結婚式の一般的な形」がある日本に対し、ドイツでは、「誕生日パーティ」のように、自分の好きな形で好きなように、が一般的だとか。

 

日本では「二人のため」と同時に「大切な家族にお礼をしたい」という気持ちが強いので、会場選びも、その目線でする方が多いようです。

介護がいるので・・車椅子だと挙げたい式場だと大変・・と色々悩む方も多いですが、実はやり方次第でどんな式場でも可能です。

ケアエスコートでは、本当に昔のままの設備の神社や、素敵だけれど手摺のない階段があるレトロなゲストハウスでもお手伝いしました。

結婚式は、かけがえのないイベントです。ご本人たちもご家族も望むようにしたいものですね。


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