ご高齢で歩行が不安定、車椅子使用、当日は家族も忙しく十分にお世話ができない
10:45 美容院でお待ちあわせ |
お式とご露宴の会場が違うため、お待ち合わせ場所は元町の美容室でした。
介護タクシーのドライバーさんから連絡を受けてから10分後、お祖母様と新婦様のお父様を乗せた介護タクシーがご到着。
お着替えとお化粧も済まされ、素敵に身支度されたお祖母様は笑顔で車から降りて来られました。
お疲れのご様子はありませんでしたが、歩行が不安定でしたので、車椅子にお乗り頂きました。
美容室では、お召し物を整えたり、お化粧直しやヘアセットをお手伝いしました。
一緒にお着替えをされているご家族様と楽しそうにお話されたり、お仕度に忙しい新婦様に代わり新郎様がお祖母様と私たちにご挨拶しに来てくださったりと、終始和やかな雰囲気です。
美容室から挙式会場の教会までは介護タクシーで移動。
教会内は車椅子で移動し、お祖母様を新婦様側の一番前までご案内しました。
車椅子を降りて頂き、教会のお椅子へ。
私たちスタッフもお祖母様のお側に座らせて頂き、挙式中、立ったり座ったりする際にお身体を支えたり、しおりをめくって差し上げたりなどお手伝いしました。
終始、静かに、じっと新婦様を見つめてらっしゃるお祖母様がとても印象的で、愛おしそうに、でも、どこか寂しそうにも見えました。
お式、写真撮影後は再び介護タクシーに乗りご披露宴会場へ。
会場となるのは、3階のシルクルーム。
エレベーターがないので、階段を上って行きます。
車椅子を降りて頂き、両手で階段の手すりをしっかりつかまって頂きながら、私たちはお祖母様の前と後ろに付き、ゆっくり歩いて頂きました。
ご本人のご希望で、車椅子から会場の椅子へのご移動をお手伝い。
ご披露宴が始まるまでは、椅子でウトウトされていましたが、新郎新婦様のフォトアルバムをお持ちすると、「あら~、2人ともいい笑顔ね~!!」とお祖母様も満面の笑顔でご覧になっていました。
お食事は、ご自分でナイフとフォークを上手に使い、綺麗に召し上っていたので、私たちスタッフは、お祖母様のテーブルのお側に座ってお見守り。
新郎新婦様が中座されている間、お祖母様ご本人の希望で新郎様側のご家族へ挨拶に。
車椅子ではなく杖を使って「歩いて行きたい」と、一生懸命歩かれてご挨拶に周るお姿は、
お祖母様が新婦様を想う気持ちが伝わってきて、胸が熱くなるシーンでした。
ご披露宴もお開き近くなったので、タイミングをみてお手洗いへご案内。
お手洗い入口までは車椅子でご移動。
入口の段差に注意しながら、個室までは歩いて行かれました。
お開き後、2Fのエントランスで新郎新婦様とご両親様にご挨拶。
介護タクシーはすでに到着していましたが、なかなか新婦様のお側を離れようとされないお祖母様。
新婦様が大阪にお嫁に行ってしまう寂しさもあるんだろな、と考えると、「お車きましたよ」とお声をかけるのもためらわれる私達でした。
ご挨拶後は介護タクシーにて朝お仕度した美容室へ。
お着替えを終えて、お祖母様、ご家族様が乗られた介護タクシーをお見送り。
一日を通してあまりご自分のお気持ちを話さないお祖母様でしたが、車内から私たちに手を振って下さるお祖母様の表情は、とても幸せそうな笑顔でした。
「ああ、素敵な一日を過ごして頂けたんだな~」と、
遠ざかる車を見送りながら、私達も幸せな気持ちで満たされていました。