ご病気があり車椅子、お手洗いなどのサポート必要、長時間の外出なので疲れないか心配
14:00 お式場で待ち合わせ |
ホテルのロビーでお待ちしていると、お祖母様とご家族を乗せた介護タクシーが見えました。
急いで正面玄関の車寄せへ向かい、皆様をお迎えしました。
良いお天気でしたが、とても寒い日でしたので、車椅子のお祖母様におひざ掛けをおかけし、急いでホテルの中へ。2Fのお祖母様専用のお控室にご案内し、お薬を飲んで頂いてからお着替えのお手伝い。
お化粧はすでにされているようだったので、お聞きすると、「自分でしてきたのよ」とにっこり。
お孫様のご結婚式だからかな、と思うと私達も自然と笑顔になります。
写真スタジオでこの日初めて新郎新婦様とご対面。
お背中を一生懸命伸ばしながら、お祖母様は新婦様の姿を目で追ってらっしゃいました。
あまりご自分からは話されないし、お声も小さいお祖母様だけど、
「お孫様、とっても素敵ですね!!」と私達がお声をかけると、
「本当!誰だか分からないくらいだわ!」と明るく大きな声が返ってきました。
チャペルでは車椅子のまま一番前のお席にご案内。
お祖母様はチャペル内を見まわしたり、飾られているお花を見て
「綺麗なお花ね~」と嬉しそうだったり、その自然なご様子が、周りの空気を和ませていました。
挙式後はテラスにてフラワーシャワー&お写真。
お写真は、お祖母様とお祖父様が新郎新婦様を挟んでの撮影。
お祖母様を新婦様のお隣にご案内すると、新婦様が腰をかがめて
「おばあちゃん、ありがとう!」ととっても嬉しそう!
お祖母様も新婦様のドレスに触れながら、何か新婦様にお声をかけていました。
その後レンズに向いたお祖母様のお顔は、この日一番の笑顔だったように思います。
ご披露宴の始まる前にお手洗いへご案内。
ずっと車椅子に座ったままでもあったので、腰の負担が軽くなるよう、
少し立ち上って頂く目的もありました。
お祖母様はお背中も曲がっていて、すぐ右側に傾いてしまうので、右の脇にはクッションを挟みこみ、
こまめに体勢を整えて差し上げます。
少しご気分を整えてからご披露宴会場へ。
会場では、1名のスタッフがお祖母様のお隣に座り、もう1名は少し離れた後ろで待機。
お食事はフォークを使い、ご自分で召しあがるので、ナイフで切ったり、
取りにくいお料理をフォークの上に乗せたり、スープはお口元まで運ぶお手伝いをしました。
途中疲れたらいつでも休めるようにと、ご家族様がお部屋をとって下さっていました。
でも、ご休憩のお声かけをしましたが、「不思議と全然疲れてないの。嬉しい日だからかしら」
と最高の笑顔のお祖母様。
同じテーブルのご家族も少し驚かれつつも、お祖母様と一緒に笑っていました。
ご披露宴もお開きになり、送賓に立たれる新郎新婦様のもとへ。
「おばあちゃん、ありがとう」と手渡されたプチギフトのチョコレート。
お着替えのためご案内したお控室に行くまで、しっかりとご自分の手でお持ちになりました。
新婦様がお生まれになってから、お祖母様は口癖のように、
「○○ちゃんの花嫁姿見られるかな。」
「結婚式に出られるかな。」
と仰っていたことを、帰り際ご家族から聞きました。
あまりご自分からはお話されないお祖母様ですが、
とても嬉しそうに新婦様を見つめていたお姿を想い出すと、
どんなにこの日を楽しみにされてきたのかが、痛いほど伝わってきました。
お祖母様の願いが叶って本当によかった!!!
そして、そのお手伝いをさせて頂けたんだと思うと、
言葉にはできない、こみ上げてくる幸せな想いがあります。