ご病気のため、意思疎通が難しいかもしれない。施設への送迎と挙式の参列をサポートしてほしい。
7:15 着替え・ひげそり・朝食介助・服薬確認 |
ご新郎のお父様のエスコートでした。
ご新郎より、メールで、介護度5で介護施設で生活していますが、依頼できますか?とのご相談でした。早速、日程を決めて、施設へご挨拶に伺います。
お会いした時、息子様の結婚式について、あまりご存知ではないご様子でした。
ケアマネージャーによると、全介助が必要で、意思疎通は難しいご状態とのことです。ご体調は安定しているので、挙式だけの参列だったら、それほどお疲れはないだろうとの事でした。
結婚式1週間前の打ち合わせで、結婚式当日は、外出にかかわる準備をしていただけることになりました。また、当日私たちが訪問するのは、早朝になり、施設職員さんが、かなり忙しい状況とのこと。お父様は眠っているかもしれないので、起床の声掛けは、私たちで行うことになりました。
結婚式当日、部屋へ伺うと、すでにお目覚めで、車いすに座っていらっしゃいました。
顔色も良く、先日と打って変わって、晴れやかな、そして、きりりっとしたお顔で迎えてくださいました。職員さんと、申し送りを行い、朝の薬を受け取ります。
髭を剃り、スーツへ着替えると、素敵な新郎のお父様です。そして、とてもうれしそうです。よかった!!
準備してきた朝食を召し上がっていただき、服薬も終わりました。
施設の正面玄関で、新郎のいとこ様と待ち合わせていたので、少し早めに、ホテルへ向かいました。
横浜方面に向かう道程、いとこ様の話では、新郎のお父様が車で良く通っていた道、との事でした。お父様は、時折、外の景色に目を向け、少しなつかしそうに、眺めていました。
ホテルに到着しました。
時間より、やや早めですが、親族控室の4階へ直行しました。
ちょうどエレベーター前で、奥様・ご親族の皆様とお会いでき、「よくこれたね!!」と歓迎してくださいました。
親族控室
待っている間、さくら湯が振る舞われました。お父様は、花弁が浮いているのを目で楽しんでくださいました。花びらを取り除いてから、とろみをつけ、使い慣れたマグで、さくら湯を楽しむことが出来ました。
挙式
チャペルへ案内されます。車椅子のまま、脇の通路を通れるように、車椅子の車幅を事前にお伝えしていたので、スムーズに前列へ移動できました。
お父様なので最前列です。本当は、新郎様のお父様なので、左端にお父様はお座りになるのが通常ですが、お母様に座っていただき、その隣にお父様は車椅子着席いただきました。
「皆様、大きな拍手で・・」お父様も、拍手してくださっています。
写真撮影
新郎新婦とご家族の撮影が多くありました。お父様も嬉しそうです。
披露宴
はじめのお打合せで、挙式までで・・・との事でした。体調も良さそうなので、ご家族様のご希望で、乾杯まで参加することになりました。
私がグラスを持つお手伝いした時、お疲れがみえはじめました。少しウトウトしていらっしゃいましたが、乾杯も無事に終わりました。
披露宴会場は、ニューグランドでも人気のあるレインボーボールルームで、格調高いお部屋は「横浜市認定歴史的建造物」に指定されていて、本当に素敵でした。
雰囲気だけでも味わっていただき、また、ご家族様と一緒の時をより長く過ごせていただけ、わたしたちも幸せでいっぱいでした。
お帰りのお車の中は、ぐっすり眠っていかれました。