
お身体の麻痺で車椅子のため、お着替え・お手洗いやお食事などのご心配
| 8:30 ホテルのお部屋でお仕度  | 

ホテルのお部屋でお着換え、メイクをしてから、
 車椅子にお乗り頂きホテル内の美容室へ。
足が車椅子の足置きにきちんと乗っているか、 終始確認しながら移動。
キラキラの鏡の前にご案内されると、
 「なんや、私が主役みたいやな~」と周りを笑わせて下さいます。
ヘアセットが終わるまで私たちはロビーで待機。
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時折、お祖母様と美容師さんが談笑されている声が聞こえてきました。 
 ヘアセット後、挙式までまだお時間もあったので、 車椅子用のお手洗いにご案内してから再度お部屋へ。
 素敵に変身されたお祖母様の姿を見て、 「おー、いいじゃない!」「すごく似合ってる!」
 などご家族様に声を掛けられ、 お祖母様も嬉しそうです。
お時間が来たので控室からチャペルへご移動。
 ホテルの床は絨毯なので、車椅子のタイヤが沈まない様に、 
 ゆっくり少し力を入れながら車椅子を押しました。
 チャペル内は式場スタッフ様のご誘導のもと、
 バージンロードを通らせて頂き一番前のお席へ。
 「私たちは一番後ろで見ていますね」とお声掛けすると、
 お祖母様の目にはすでに涙が溢れていました。
 お孫様を想うお祖母様の気持ちが私達には伝わってきて、
 そっとハンカチをお渡ししました。
時折ハンカチで目元を押さえられて、 そのたびに私達も胸が熱くなりました。
お式後、ご披露宴前に一度お手洗いへご案内。
 
とても気を遣われるお祖母様なので、お食事はご家族様がお手伝いされ、
 私たちは車椅子の向きを変えたり、
 演出の際前の方へご案内したりなどお手伝いさせて頂きました。
ご披露宴も半ば、新婦様のお色直しのお時間、 
 中座のエスコートに選ばれたのは新婦様の妹様お2人と、お祖母様! 
「え!!?私!!?」と、
とてもビックリされた表情の中にも嬉しさを隠し切れない笑顔もあり、
 その時の表情がなんとも何とも言えず、 周りのご家族も私達スタッフも笑ってしまいました。
 スポットライトを浴びながら車椅子を押され、
 新婦様をエスコートされるお祖母様。 
とても堂々と、時々新婦様の事を誇らしげに見つめながら進まれました。
 途中、お祖母様が新婦様からプレゼントされた花束を高々と上にあげると、
 ご家族の皆様が立ち上ってお祖母様のお名前を手拍子付きでコール。 
会場内があたたかい笑いと明るさに包まれました。

終始楽しそうで明るいお祖母様でしたが、 
 お開き後お部屋に向かっている時、 
 「行かない方が良かったんじゃないかって思ったけど、、 今日はありがとう」
 と突然のお言葉。
 胸が熱くなってすぐには言葉を返せなかったけれど、
 幸せな一日を過ごさせていただいた、 
 私たちの方こそこそありがとうございます、
 と心の中で強く思っていました。