遠方に暮らしている、車椅子のご祖父様。道中が心配・長距離なので疲れないように出席できるか心配。
7:00 ご自宅訪問・着替えの手伝い・持ち物の確認 |
ご祖父様は、お久しぶりに電車に乗るということで、それも楽しみにされていました。でもご家族の心配の一つでした。
ご訪問すると、体調も落ち着いておられ、この日をお元気に迎えられホッとしました。
ご自宅では、お着替えをお手伝いしました。「ネクタイかあ、久しぶりだなー」と鏡に向かって手慣れた調子で結んでいきます。
時計をちらっと見せてくださいます。時間の心配をされているのかな、と思いましたら、「孫からのプレゼントなんですよ」と嬉しそうに教えてくださいました。
この日のために、毎日毎日、ご自身でも準備を整えられてきたんでしょう。そのお気持ちに思いめぐらすと、胸が熱くなります。
自宅を無事に出発します。電車内では、足を座席に乗せて、楽な姿勢をとっていただきます。次女さまが一緒でしたので心強く、道中は、ご体調は落ち着いておられます。
最寄駅に到着しました。
プラットホームでは風が冷たく、ひざ掛け2枚が役立ちます。
かなり早めに、挙式会場に到着しました。それでも、ご親戚がだんだんと到着し、歓談して過ごされました。あと30分ほどで親族紹介がはじまるという時に、1つ変更が加わりました。
本殿でとり行われる、挙式へのご祖父様の移動は、参列者とご一緒に行列を行くことになったのです。介添えの方が別について下さり、車椅子では通れない場所だけ、スロープへ誘導してくださるということでした。
本当に良いお天気で、沿道に大勢の人が花嫁行列を見ようと、集まっています。その晴れやかで厳かな場所で、同じ空間を過ごせていただけたのは、本当に良かったと感じます。
静かで荘厳な雰囲気の中で挙式が行われます。ご祖父様は、何度か、新郎新婦の方向へ、敬意を表そうと、車椅子を向けようとされています。お手伝いしながら、ご祖父様の孫を思う心が伝わってきます。
その後は、挙式会場と披露宴会場が離れていましたので、車での移動となります。
披露宴会場に到着すると、すぐにプライベートルームへ向かいました。下肢に筋肉疲労時の軟膏を塗ってから、足をベッドの上に投げ出して、休んでいただきました。
その後、突然決まった記念写真に、笑顔で「じゃあ行くか。」と参加されました。ご休憩はもうちょっとされたほうがいいのに、、、と思いながら、お手伝いしました。
外へ案内されました。見事な日本庭園です。 ご祖父様は、カメラで撮影に一生懸命です。自由な撮影スタイルで、みなさん本当に和やかに好き好きに写真を撮っています。
披露宴開宴です。
お疲れしないか、無理をされていないかと、私たちの心配はよそに、ご祖父様は、お料理を堪能していらっしゃいました。
合間で次女様に「休んでいただかなくて大丈夫でしょうかね?」と伺うと「ここにいたほうが楽しい、って言ってるから大丈夫。」。
ほぼ、参列者の皆さんと同じペースで、一日お過ごしになりました。
電車に揺られて、帰路。ご祖父様は、満足感でいっぱいの笑顔でした。結婚式というものは、日ごろとは全く違うエネルギーを与えてくれるようで、本当に不思議です。