車椅子、ご病気で長時間の外出でお疲れにならないか心配
7:15 ご自宅へ訪問、準備 |
朝の早い時間でしたが、私たち2名がご自宅にお伺いすると
すでにお着替えは終えられていました。
「本日はおめでとうございます!!」のご挨拶のあとは、
朝の大事なお薬を飲まれたか、補聴器やお薬をお手荷物の中に入れたかのお声掛け。
普段からご自分でお化粧をされているお祖母様ですが、
少し目が見えにくいこともあり、この日はお手伝いさせて頂きました。
「孫の結婚式だから」と前日、娘さまに塗ってもらったというピンクのマニキュア。
指先のピンクが目に入るたび、
お祖母様のうれしさやお孫様への愛情が感じられて
私たちもあたたかい気持ちになっていました。
手すりに捕まって頂きながら、ゆっくり歩いて頂き、
玄関で車椅子へお乗り頂きます。
エレベーターで下り、介護タクシーにてお式場へ。
お式場に到着し、お打ち合わせ通りプランナーさまにご連絡。
車の到着場所までお迎えに来ていただき、
他のゲストの方とは違う車椅子用のルートを通っていきました。
お控室に向かう前に、お手洗いへご案内。
個室には車椅子が入らないので、
入るところまで車椅子を入れ、
お祖母様の手を取り、ゆっくり歩いて頂きながら
お手伝いさせて頂きました。
お控室に入るとすでにご家族・ご親族の方がお揃いで
お祖母様を迎えて下さいました。
挙式用の羽織物のお着替えのお手伝いをし、
熱い桜湯をゆっくり召し上がって頂きます。
新郎新婦様のプロフィールを一緒に見ながらお話させていただきました。
ご親族紹介の際は、お母様のお隣りへ車椅子をご移動。
私達は入り口の脇でお見守りしました。
お子様の紹介がされるたび「あら、可愛い~」とお仰るお祖母様の言葉に、
ご両家皆様の笑い声。
その場の緊張がゆるみ、空気が一気に和やかになりました。
写真撮影のため、お祖母様の手を取り、車椅子からお椅子へ移動。
お洋服やお足もと、髪の毛を整え、お写真に備えます。
新郎新婦様が入室。お祖母さまは身を乗り出して新婦様を見つめてらっしゃったので、
お写真後、新郎新婦様のもとへお祖母様をお連れしました。
挙式の時間も迫っていたので、
「おめでとう!」「おばあちゃん、ありがとう」と手と手が触れながら
お2人の幸せそうな表情を拝見しました。
お控室から同じ階にあるチャペルへのご移動。
チャペルのお席の前までは車椅子でご案内、
そこで車椅子を降りて頂きチャペルの椅子へご移動。
一段段差になっているので、腰を両手で支え、段差を上がって頂き、
お席に完全に座られてから手を放しました。
挙式中、私達スタッフは、チャペル外で待機することになっていたので
車椅子を持ってロビーで待機。
挙式後、車椅子を押して、再びお祖母様のもとへ。
「お式はおいかがでしたか?」
「本当に素敵だったわ~!!!」と最高の笑顔でお答えくださいました。
挙式後はエレベーターでご披露宴会場へ移動。
会場への入り口には階段が2段あるので、
私達スタッフ2名と式場のスタッフ様と3名で車椅子ごと抱えあげました。
ご披露宴までは、テラスでパーティーが開かれましたが、
風も強く寒い日でしたので、お祖母様とご家族様にご希望を伺い、
室内からご覧頂くようにしました。
室内からだとあまり見えないかな、と心配をしていたところ、
式場のスタッフ様が、新郎新婦様のご入場を一番近くで見せて下さったり、
カーテンを開けて外のパーティーを見せて下さったりと
様々な配慮をして下さったので、お祖母様もとてもお喜びでした。
皆様がご披露宴会場へ移動されてこられるタイミングで
お祖母様も車椅子から会場のお椅子へ。
用意していた足置きに足を乗せて頂き、
お食事しやすい様に椅子の位置やお身体の向きを調整します。
お膝かけをおかけし、車椅子を畳んで隅の方へ置きました。
退出のご挨拶をし、「本当にありがとう」と皆様のあたたかいお言葉に見送られて、
ご披露宴が始まる前に会場を後にしました。
お祖母様自身そして、ご家族も、ご体調によっては、
ご披露宴の途中でお帰りになる事も考えていらっしゃいましたが、
後ほど、お開きまで楽しくご出席されたと
新婦様のお母様よりご連絡頂きました。
「あんなに楽しみにされてたから、お開きまでいられて本当に良かった!」と
ホッとすると同時に、
「素晴らしい披露宴だったよ~!」とおっしゃるお祖母様の満面の笑顔が
目に浮かぶようで、私たちも本当に幸せな気持ちになりました。