車椅子での移動や当日のお世話が家族だけでは難しい、長時間なのでお疲れにならないか
9:30 ご入院先へお迎え 10:00 ご入院先出発 11:30 お式場到着 お着替えなどのお仕度 14:45 親族紹介、挙式 15:15 集合写真 お着替えやお休みの準備後退室 |
ご入院されている病院にお迎えにあがると、お父様はちょうどお着替えをされている途中でした。
ベッドにお座りになる姿勢が不安定だったので、
私達スタッフの1名がお体を支え、もう1名がお着替えのお手伝い。
「立つことは難しいかもしれない」と、事前のお打ち合わせでお伺いしていましたが、
ベッドの手すりをつかまると、何とか立つことができ、安心しました。
実は、
「お開きの時間まで長いので、お父様の体力が持たなくなった時」
「途中で具合が悪くなった場合」
「立てない状態の場合の準備と場所の確保」など、
いろいろと事前に、検討して用意していました。
通常は2名体制ですが、万全を期するために、男性スタッフも参加させていただきました。
介護タクシーはお式場の正面玄関に到着。
モーニングへのお着替えは、4Fの特別に用意していただいたお部屋を使わせて頂きました。
開始時間よりも早く着いたので、車いすからソファーへご案内し、
軽食を召し上っていただいたり、少しお休み頂いたりしました。
最初はなんだか緊張しているご様子のお父様でしたが、
冗談を交えてスタッフに色々なお話を聞かせてくださいます。
ご自分のご病気の話、スポーツの話、ご家族のこと、当然、お嬢様の話も沢山!
冗談を交えて話してくださったこの時間が、お父様と私達スタッフとの距離が縮まった瞬間でした。
ご親族紹介・・そして、いよいよ挙式です。
挙式は別棟にある教会にて。車椅子のまま、お父様を一番前のお席へご案内しました。
バージンロードを歩かれるお嬢様を見た瞬間、お父様は車椅子から自力で立ち上がられました。
私達は急いで、後ろからしっかり支えます。
「・・・」
声にならず、背中のまるくなったお父様は、感激のあまり大粒の涙を流していました。
大きな背中が小刻みに震えていました。
ご披露宴では、「(入院中で)お酒飲めないけど、飲んじゃおうかな~!」
と終始冗談をいいながらのお食事。
お料理は、ご自分でほとんど召し上がっていましたが、お肉を少しだけカットして差し上げたり、
遠くのパンを手元に寄せたりと少しだけお手伝いをしました。
ご披露宴の途中、ご新郎様のご家族にお酌をしたいとのご要望があり、お父様を車椅子でご案内。
「よろしくお願い致します」 ご新郎様のご親戚にも丁寧にご挨拶されていました。
また、ご自分で用意されたデジタルカメラで、
お嬢様の登場シーンやケーキカット、ファーストバイトなどの写真を撮るため、
会場内をご案内しました。
何度も何度も、嬉しそうに、楽しそうに、シャッターを押すお姿がとても印象的に残っています。
お開きまで、にぎやかに、そしてご家族・ご親戚との時間を楽しまれているご様子でした。
お嬢様の感謝のお手紙の際には、再び腕の力を振り絞り、車椅子から立ち上がられました。
私達スタッフもしっかりとお背中を支えます。
お父様は大粒の涙を流していましたが、最高のうれし涙でした。
お帰りは再び介護タクシーにて。最後までお疲れの様子はなく病院まで戻られました。
お着替えをお手伝いし、再びベッドへ。
「ありがとう、あなた達の名前ここに書いていってよ」
そうおっしゃって、くつろいでいるお父様のサイドテーブルの名刺に名前を記し、
デジタルカメラをそばに置き、ご挨拶をして退室。
一日あっという間でしたが、お父様の笑顔を、沢山のうれし涙を見ることができて、
私達スタッフにとっても本当に感激の一日でした。
後日、とっても素敵なお手紙と、おいしいお菓子を頂戴しました!!
スタッフ全員感激です!!
本当にありがとうございました。