足がご不自由で様々な介護が必要なお方と、ご高齢のお方のお手伝い
8:00 ご宿泊先のホテルへご訪問、ご準備 |
ホテルのお部屋へお迎えに伺うと、
お祖父母様お二人が、笑顔で迎えて下さいました。
ベッドに横になっているお祖母様を
スタッフ2名でゆっくりお身体を起こし、
滑り落ちないようにしっかり支えながら車椅子へ。
ご高齢のお祖父様のご様子もさりげなく見守りながら、
お祖母様のお着替えとメイクのお手伝いをさせていただきます。
お祖母様のお着物は、洋服の様に着られるもので、
車椅子の上で、一人が支えながら、もう一人が着付けをさせていただきました。
ご自分のお着替えが終わったお祖父様も加わり、
お祖父様の手でお祖母様の髪を素敵に整えて下さいました。
美しくお仕度が整ったお姿を、お祖母様に鏡でご覧いただいてからお部屋を出発。
ご移動は、スタッフ2名が、お祖父様、お祖母様のそれぞれの車椅子を押し、
ホテルのバンケットフロアにあるお控室へ。
途中、傾斜があるのでゆっくり進みます。
お控室に入ると、
「おばあちゃん、きれい!」と新婦様のご姉妹が集まってこられ、
お祖母様もとても嬉しそう。
間もなくして新郎新婦様がご入室。
お祖父様は、新婦様のお姿を一目みるなり、
「お人形さんみたいに綺麗だな~」と驚きながら、
まぶしそうに、なぜか恥ずかしそうにされていました。
写真撮影の時は、「カメラ見て下さいね~」と式場のスタッフ様に言われても
どうしても新婦様の方を見つめてしまうお祖母様。
その場の雰囲気は、私たちの心もあたたかさで包まれるものでした。
チャペルでは、お祖父様は車椅子から降りてお席へ、
お祖母様は一番前の通路に車椅子のまま、ご案内しました。
私たちスタッフは後方の席で待機しながら、
見えにくそうな場面では静かに前に行き、お祖母様の車椅子の向きを調整します。
挙式後、ご披露宴までの間にホテルのお部屋に戻り、お祖母様のお世話
そのまま少しご休憩頂き、お飲み物をお勧めし、お着物を整えてから再びご披露宴会場へ。
新婦様のご両親と同じお席で、お祖父母様それぞれのお隣に私達スタッフも座らせて頂きました。
お食事しやすい様にお皿を動かしたり、取りにくい物はスプーンに乗せて差し上げたり、
お肉は小さくお切りしたりして、お手伝いをしました。
ケーキカットの際は、良く見えるように早々と前の方へご案内。
お祖父母様に気づくと、新婦様は笑顔でこたえて下さいました。
ディズニーホテルならではの楽しくて夢のある演出やお料理、そして何より幸せそうな新婦様のお姿。
「こんな経験ができるなんて、、」と、私に静かに仰ったお祖母様が忘れられません。
ご披露宴のお開き後、新郎新婦様やご家族様にご挨拶し、ホテルのお部屋へもどります。
お着替えのお手伝い後、ご家族がいらっしゃるまでベッドで横になって頂きました。
かなり汗をかいてらしたので、熱いお湯で背中や腕などお拭きすると、
「気持ちがいいわ」と目を閉じてらっしゃいます。
ずっとお座りになったままでしたので足のむくみもあり、少しおさすりしました。
少しお飲み物を召し上がって頂き、
お荷物の整理やお部屋の片づけをしていると、ご家族様が迎えにいらっしゃいました。
ご挨拶して失礼する瞬間は、私たち自身も少し寂しいものです。
でも、「本当に来られてよかった。今日はありがとう!」
とお祖母様からのお言葉と笑顔をいただきました。
それが本当に嬉しくて、
素敵な結婚式の想い出とともに、私の心をいつまでもほくほくとあたたかくしてくれていました。
後日、ご家族さまよりいただいたメールで涙がこぼれてしまいました。
「おじいちゃんもおばあちゃんも、孫娘の結婚式は諦めていました。
『来て良かった。』おばあちゃんに言ってもらえてとても嬉しかったです。
フォーハートさんに巡り合えて本当に良かった。」
そして、「フォーハートさんを知るまでは、出席を諦めていました」という一文。
お手伝いさせて頂けて本当に良かったと心から思うと同時に、
やむを得ず出席を諦めてしまう方がどれほどいらっしゃるのかなと考えます。
これから、もっともっと頑張っていかなければと改めて思わせていただきました。