遠方から出てこられるので不安にならないか、 疲れてしまわないかご心配されていました。
8:30 ホテルにお伺いし、ご朝食の見守り |
お式前日に遠方からいらっしゃるご新郎のお母様は、
ご病気のせいでふさぎ込むことも多く、
普段外出されることもほとんどないと新郎様から伺っていました。
結婚式のためとはいえ、
一人慣れない場所での宿泊、外出というのは、
お母様にとって大きな不安と負担になる事を新郎様は心配されていましたので、
ご親族の皆さまにお会いするご親族紹介までを、
サポートさせて頂くことになりました。
お式当日、スタッフ二名でホテルのお部屋へお伺いしました。
「本日はおめでとうございます!」
「お天気がとっても良いですよ!」
笑顔でご挨拶すると、お母様に笑顔がみられました。
まず、ご朝食のためにホテルのレストランへご案内しました。
ビュッフェ形式のお食事に困惑されていたので、
スタッフ1人がお盆を持ち、
もう1人のスタッフがお母様にご希望を伺いながら、
お料理をお取りしていきました。
お席にお食事、お飲み物をお運びし、
召し上がっている間は、私達スタッフはレストランの外で待機しました。
(ゆっくり食べたい、というお母様のご希望からです。)
遠目でお食事が終えられたのを確認し、
再びお母様にお声をかけて、ご一緒にお部屋へ戻りました。
ご朝食後のお薬をお飲みになったのを確認し、
いったん退室させて頂きました。
2時間後再びお部屋へ伺うと、
ご朝食後少しご休憩され、表情も穏やかです。
お荷物の確認をしていると、
「そろそろ行きますか?」とそわそわしたご様子のお母様。
口数はとても少ない方でしたが、
息子様の結婚式を楽しみにされているお気持ちは、
こんな一言からでも伝わってくるものですね。
お荷物を持ち、お部屋を整えてロビーへ。
お母様に椅子でお待ち頂き、
タクシーの手配や、前日の清算をフロントで済ませていると、
お母様が困った表情でご自分の靴を気にされています。
「靴が壊れちゃって・・どうしよう」と、 とってもご不安そうにされていました。
そこで急遽、近くのデパートの靴屋さんへご案内しました。
早速、靴を履きかえられて、ホッとされたご様子でした。
お式場へ向かうタクシーの中からは、 みなとみらいの華やかな景色が見え、
お母様もとても興味深そうにご覧になっています。
新郎様が「ちょっと観光気分も味わってほしい」 と仰っていたのを思い出したので、
「あちらが赤れんが倉庫ですよ、 横浜中華街はあちらの方です」
とご案内させて頂きました。
大きな観覧車が見えてくると、お式場までもうすぐ。
「緊張してきたわ・・・」 と、お母様が一言。
お式場に着くと、新郎様と新婦様が声をかけて下さり、 お母様も今日一番の笑顔です。
新郎様も無事にお母様が到着され、 ご安心されたご様子でした。
「大丈夫だった?」「疲れてない?」
お母様に優しい言葉をかける新郎様のお姿に、
お母様だけでなく私達スタッフも和やかに気持ちになりました。
お手洗いにご案内してから、
お着付けのためお母様をお着付け室へお連れ致しました。
お着付けを終えられたお母様は、とても華やかで、
「とっても素敵ですね!!!」とお伝えすると、
「でもちょっと歩き難いね」と、 少し照れたような笑顔をされます。
お歩きになる背中にさりげなく手を添えながら、 お控室へご案内しました。
少し緊張されていたので、 時々お側に行ってお声掛けをしながら、
皆さまとの会話の中に入って頂けるようお手伝いしました。
新郎新婦様がいらっしゃる直前までお母様のお側でお話して、緊張が解けるようにお付添しました。
私たちが退室する時には 「一日ありがとね」 とおっしゃっていただきました。
その時のお母様の笑顔が忘れられず、
お手伝いさせて頂くことができて本当に良かったな、 と心から嬉しく思いました。
お病気でお身体が不自由になられ、すべてに介護が必要
6:50 式場でお待ち合わせ |
私たちがお話に伺いに行くと、ご本人様は、手で「行きたい」と 伝えてくださいました。
式場スタッフの方と、綿密に連絡を取り合い、段取りを決めました。
当日は、新郎新婦様も、ご親戚の方々もさりげないお気遣いをされていて
式場のスタッフの方々も、色々なお手伝いをしてくださいました。
結婚式に出席されることは、ご本人にとっても、とっても大変なことだったと思います。
それでも参加してくれたことに、皆様、とても感動されていました。
様々な場面で、ご家族も、ご親戚も、そして私たちも、涙が止まらない日でした。
車椅子、お着替え、お食事などの付き添い介護
すべてにおいて介護が必要
周りの様子に不安になられないか心配。
12:00 ホテルにて、お会いし、お着替えやお手洗いのお手伝い 14:00 ご親族紹介、写真撮影 14:30 挙式 15:30 披露宴 18:00 ご退出 19:00 ホテルの部屋にて、お着替えなど |
結婚式の車椅子のご移動も配慮しつつ行い、
ご意志を表現されにくいご様子だったので、表情やしぐさでお気持ちを察しながら、お声をかけていました。
ご自身の力でお召し上がりたいご様子だったので、食器やグラスに気をつけながら、お手伝いしました。
会場のスタッフの方には、お料理を小さく切ってくださるなど、細やかな配慮をしていただきました。
花嫁姿をご覧になっては、何度も目頭を押さえていらっしゃり、
またお感謝のお手紙の内容をお聴きした時には肩を震わせ泣かれる場面も。
私たちも涙が止まらなくなるほどの感動的なお式でした。
「素敵なお仕事ですね。これからも続けてくださいね。」と、
花嫁さまのお父さまから、とても嬉しいお言葉をいただきました。
車椅子、お着替え、お食事などののお手伝いと、お相手。
ご高齢で疲れやすいので、披露宴が心配。
11:30 介護施設へお迎え お着替え、メイクのお手伝いなど。 13:00 式場到着 14:00 親族紹介 15:00 写真撮影 15:30 披露宴 18:30 ご退出 19:30 介護施設到着 職員の方に引き継ぎ退出 |
高齢と言うこともあり、体力的なことが一番心配でした。
結婚式でも車椅子を使い、お疲れが見えるときは、すぐに休んでいただきました。
式場のスタッフの皆さまが、横になれるスペースを作って下さったり、別室でお相手をしているときに、お食事を運んで下さったり。
スタッフの皆さまの心遣いが温かい式場でした。
お孫さまのドレス姿をご覧になって、「綺麗ね~」と、素晴らしい笑顔を私たちに見せていただきました。
車椅子、お着替え、お手洗いなどのお手伝い
お手洗いがご不安。目が見えにくく、お耳が少し遠い。
9:30 介護施設へお迎え お手洗いのお手伝い、お荷物の確認 11:00 式場到着 11:30 親族紹介 12:00 挙式、集合写真 13:00 披露宴 15:30 ご退出 17:00 施設到着 お着替えのお手伝い |
介護施設に入られるまでお祖父様と一緒に過してこられたため
「おじいちゃんには絶対出てほしい」という強い想いがあると、お母様からお聞きしました。
結婚式はご本人に配慮し、車椅子でご移動をなされました。
また、お式や披露宴中はお側に座り、進行の状況をご説明したり、ケーキカットの際は前の方にお連れしたりなどのお手伝いをしました。
お帰りの際、新婦様がお祖父様の耳元で何かを話されていました。
とても暖かい気持ちになって、私は自然と涙が溢れていました。
後日頂いたお手紙には、繰り返しの感謝のお言葉とともに、
お祖父さまが施設の方々に「いい結婚式だった~!綺麗だったよ!」とニコニコお話されていたことが書かれていました。
お手伝いできて本当に良かった、と改めて思いました。