車椅子、ご病気のため、手足が痛む。
長時間の外出で体調が悪くならないか心配
13:30 式場でお待ち合わせ |
新婦様のお父様とお祖母様は、ご自宅から介護タクシーでお式場へ。
お式場の入り口で待っている私たちにお祖母様が車の中から手を振っているのが見えました。
お父様とお祖母様にご挨拶をし、車椅子を押し、お控室へご案内。
お控室の入り口には階段が3段あるので、スタッフ2名で車椅子を前と後ろから持ち上げ、
ゆっくり階段を下りました。
既にご到着されていたご家族様のところへお祖母様をお連れしました。
その後、式場の方にお願いして出して頂いたあたたかいお茶を飲んでいただいたり、
お手洗いにお連れしたりして準備しました。
長時間の車移動でお疲れのご様子もあったので、
ご親族紹介までは休憩室でお休み頂くことにしました。
車椅子からソファーへ移乗し、クッションなどお体を支えながら横になって頂きます。
40分ほどお休み頂き、ご体調を確認してから車椅子で皆様の部屋へお連れしました。
ご親族紹介後は、外のチャペルで挙式でしたが、とても晴れて暑い日でしたので、
お祖母様は室内の窓越しからご覧頂く事になりました。
ご入場の際、お祖母様の前をお通りになる新婦さまは、笑顔で手を振って下さいました。
お祖母様は恥ずかしそうに小さく手を動かしていらっしゃいます。
「ここは特等席ですね」とお声をかけると、「本当だね~」といいながら、
ずっと新婦様から目を離されないお祖母様。
そっと車椅子を見やすい位置に移動し、私達もそのお側でお式を拝見させて頂きました。
車椅子用のお手洗いは2階にあるだけなので、挙式後ご披露宴会場へ行く前にお手洗いへ。
ご到着から水分もあまり摂られていないので、
ゼリータイプのスポーツドリンクも召し上がっていただきました。
ご披露宴会場ではお祖母様のお隣の席に1名、もう1名のスタッフは壁際の椅子で待機。
凝った盛り付けでとてもきれいなお料理に、どう食べたら良いのか迷われていらっしゃったので、
少し説明をさせて頂いたり、お料理を切ったりしてお手伝いしました。
ご自分で召し上がるのをあまり遮らないように、
手が止まってしまった時にお手伝いする様に心がけました。
ご披露宴の中盤に、各テーブルでのお写真撮影が予定されていたので、
その時にお席にいられるように、タイミングを見てお手洗いへ。
会場からお手洗いのある2階まで移動しなくてはならなったので、少し早めに。
お写真後、新婦様とあまりお話が出来ていないお祖母様のために、
新婦様のもとへお連れしました。
お祖母様を真中にして新婦様やご家族と楽しそうにお話されているお姿は、
とても幸せそうで、私も自分のお祖母ちゃんと重ねては幸せな気持ちにさせて頂きました。
ご披露宴の終盤は少しお疲れのご様子でしたので、休憩室へ。
お開きの直前までソファーで横になってお休み頂き、お手洗い後、再び会場へ戻りました。
新郎新婦様やご家族とご挨拶してから、お帰りのご準備ができるまで再びご休憩室へ。
新婦様のお父様とお祖母様が介護タクシーへお乗り頂くのを見守り、
車内から後ろを向いて手を振って下さるお祖母様に、私達も本当に嬉しくてずっと手を振っていました。
ご休憩をとりながらでしたが、最後までご出席することができて本当に良かったです。
新婦様やお父様、ご家族皆様がお祖母様の事を、とてもとても大切にされているのが感じられて、
私達も家族の一員になったような温かさを感じた素敵な一日でした。
足が少しお悪いので、参進の際のご移動や、
神殿に上がる際の階段を心配しておりました。
9:00 お式場でご準備 |
挙式1ヶ月前、ご依頼がありました。
足は少しお悪いものの、明るくてお元気な方です。
それでもご高齢なので、神前式の参進や、
神殿へ入るまでの階段や段差のご移動などは、
御負担が大きいのではと心配され、
「当日は車椅子で参列してもらうので、お手伝いして欲しい」
とのご希望でした。
お式当日。
お控え室には新郎新婦さまのご家族が既にお揃いでした。
「本日は誠におめでとうございます」
とご挨拶して入室すると、
椅子に座っているお祖母さまが、笑顔で手を振って下さいました。
待ち時間はお話し。
お祖父さまとお祖母さまも、明治神宮でご結婚されたとのこと。
「だからお孫様も明治神宮にしたんですね~」とお聞きすると、
「そうだったら嬉しいわね。でもどこでだって嬉しいのよ~」とニッコリ。
「そうだな」とお祖父さまも笑顔。
緊張感漂う空気が和らぎました。
神殿への参進が始まる前に、念のためお手洗いへ。
控室に戻る前に、鏡の前でお洋服や髪を念入りに整えます。
「この髪飾りどう?変じゃない?」
「とってもよくお似合いですよ!
お孫様も素敵で嬉しいですよ、きっと」
そうお伝えすると「ありがとう」と鏡越しに笑って下さいました。
控室に戻り、荷物を持ちエレベーターで1Fへ。
車椅子用のスロープを進み外に出ると、
列の一番後ろにつき、
遅くなりすぎず、速くなりすぎず、
皆さまの歩くペースに合わせて車椅子を進めていきます。
5分ほどの参進で神殿に到着。
神殿に入るには7段ほどの階段があり、
何名かのご高齢のご親族は、上るのがとても大変そう。
転びそうで目が離せず、
急遽1名のスタッフにはそちらのサポートをお願いし、
私は式場のスタッフ様と、
車椅子を持ち上げ、階段をのぼります。
神前式なので、伝統な結婚式で進行しながら、
常にご様子を確認。
挙式後、私は式場スタッフさんと車椅子を持ち上げ階段を下り、
もう1名はご高齢のご親族のサポートを。
参進で来た道を再び同じように進み、集合写真の場所へ。
集合写真の場所までは、砂利道が続き、
車椅子移動も、杖を使われる方にも危ないポイントですので、
先ほどと同じように、2人分かれてのサポート。
お祖母さまを指示された場所へお連れし、
お洋服や髪の毛を整えその場を離れて見守ります。
その後、バスでご披露宴会場にご送迎です。
朝一度お手洗い行かれただけでしたので、
「行かれませんか?」とお声かけし、
車椅子用のお手洗いにお連れしお手伝い。
ご披露宴会場は、お席にお連れし、
車椅子からイスへのご移動をお手伝い。
テーブルとの距離を調整し、きちんと座られたのを確認。
小声で御挨拶し、会場を静かに退室しました。
小声で挨拶した際、
「他の家族もみてもらい、お手伝い頂いて本当に助かりました」
と嬉しいお言葉をいただきました。
挙式だけの、時間としては3時間という短いお手伝いでしたが、
とても濃くて、皆様との距離がすごく近く感じられた時間でした。
それだけに、
「今頃楽しく食事されてるかな?」
「お手洗い大丈夫だったかな?」
気づくとそんな想像したり心配したり。
事務所に戻ってからも落ち着かない私でした。
車椅子、お手洗い・お食事などの御手伝い
ご心配されていた点 足腰が弱いため転ばないか心配。
15:00 明治神宮でお待ち合わせ 15:00 写真撮影、親族紹介 16:30 挙式 18:00 写真撮影 18:30 披露宴 21:00 ご退出 |
バスにお乗りになる際や歩いて移動される場面では、ご不安がないように、
お身体をしっかり支えることを心がけました。
結婚式でも転倒されないように配慮し、車椅子を使わせていただきました。
お話がお好きな方でしたので、こちらからも積極的に話しかけると、笑顔でお孫さまの話をして下さいました。
厳かな雰囲気の中で、ご家族の思いやりや絆を感じられるお式でした。